今回の担当は、栄養士の一ノ瀬です。参観日の講演会で食についてのお話がありましたので、それにまつわる内容を取り上げてみました。
近年、噛む回数が著しく減っていると言われています。その原因のひとつには、食の欧米型が進み、やわらかくて口当たりのよいものが好まれる傾向にあります。
また、忙しい現代人は、時間に追われて食事をすることが珍しくありません。早食いせざるを得ない状況では、ゆっくり噛んで食べるのはむずかしいものです。
テレビを観ながら食事をする家庭も増え、噛んだり味わうという習慣が身につきにくくなっているのです。
≪噛むことはどうして大切なの?≫
噛むことによって得られる効果は、下記以外にも次々と明らかになっています。
◆ 味覚が発達する
噛むと出るだ液には、味をよくしたり、味覚を敏感にする物質が含まれていて、繊細な味がわかるようになります。
◆ 脳が活性化する
咀しゃく筋が動くことで脳の血流が増え、記憶力がよくなります。
≪子どもが食に興味をもち、よく噛んで食べるためには≫
子どもの好き嫌いの判断基準は、感情を伴った体験記憶によってつくられます。ですので、楽しい環境で、食べてほしいと思うものを何度もくり返し食べさせることです
(小言は最小限に)。
まずは、お腹をすかせた状態にして、『おいしい!』と感じられるように、満腹と空腹のメリハリを大切にしてあげましょう。
その時に、『よく噛んで食べると味わうことができておいしいね!』と、親の姿を見せながら伝えられるといいですね。
調理に手間のかからない食事を求める傾向が高まり、食事を軽視しがちな現代ですが、今一度食事と健康について気を配りたいですね。
給食だよりにも随時掲載していきますので、参考にしてください。